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ミツバチのささやき

女子大学院生日記。カンボジアのこと,映画のこと,三線のこと,アートなこと,日々の徒然。

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カンボジアの首都プノンペンには,物乞いで生計を立てる人々がたくさん存在する。
幼い子供から,お年寄りまで,あらゆる年齢層の人がいる。
レストランやスーパーの前では,たくさんの子供がお金持ちのカンボジア人や外国人に「100リエル下さい」と手を合わせる。

農村では貧富の格差も小さく,物乞いで生計を立てる人を目にすることはほとんどない。
しかし,首都プノンペンでは各地から最貧困層が集まり,路上で生活する人が4000人以上存在する。

今,カンボジアはお盆(ボン・プチュムバン)真っ只中。
陰暦の10月満月の日から15日間に渡って行われる一大行事だ。
お盆はカンボジアの人々が,お寺や僧侶にお布施をすることによって多くの功徳を得る機会となる。それとともに,貧困な人々へ施しをすることも,功徳を得る1つの手段となる。

今日,お盆14日目。
プノンペンのWat ounalom(ウナロム寺)の境内には,多くの最貧困層の人々が集まっていた。お堂の中に入る参拝客の靴が盗まれないよう預かったり,お皿を配ったり,線香を整えたりと簡単な作業を担当しながら,施しを得る。
仕事からあぶれた子供たちは,参拝客に直接,施しを求める。

「100リエルください,100リエルください」。

子供たちが手を伸ばす。

参拝客が1人に100リエルを渡すと,20人ほどの子供たちがどっと寄ってきて,

「私にも!僕にも!」

と次々に駆け寄ってくる。

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※お堂の入り口で,参拝客の靴を預かろうと手を伸ばす人々。

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※お堂の中,本尊の前で,お線香を整える男の子

日本人の中には,物乞いにお金を渡すことに抵抗を覚える人が多いだろう。何か相手を見下しているような,侮蔑的な意味を持っているように感じるからだ。
しかし,ここではお金を持っている人がない人に与えるのは当然のこととされ,お金を与える人も功徳を得るという意味で,双方に利益が成立する。

赤子を抱きながら靴の番をする女性に話を聞こうと,彼女の隣に座ると,物乞いの子供たちも「なんだ?なんだ?」とわっと集まってきた。

彼女は抱いている子がお腹の中にいる時に夫を病気で亡くし,上の娘と二人で物乞いをしながら生活していと話した。
子供たちは,ほとんどの場合両親や片親がいるものの子供たちの物乞いが貴重な収入源になっているという状況だ。学校には行けない。安い家を借りている子もいれば,家族で路上生活をしている子もいた。

一人の男の子に,「一日いくら稼げるの?」と聞いてみた。

「普段は1日5000リエル(約140円)ぐらいかな」。

「すごいねー!たくさん稼ぐんだ!」

と思わず。

単純肉体労働者(土方作業)で,1日朝から夕方まで働いて4000(約110円)リエルなのを考えると,大した収入だ。

「じゃぁ,お盆の間は?」

「すっごくたくさんだよ」。

「たくさんっていくらよ?」

「んー,一万リエル(約300円)ぐらいかな」。

照れたようにうつむきながら男の子は答えた。

お盆の時期は彼らにとっての書き入れ時だ。
そしてこの間,お寺では参拝客がたくさんの食事をお寺に寄進する。その食事を彼らも食べることができる。1年の内,肉や魚の入ったおいしいたくさんの食事を取ることができる,とても貴重な機会になるのだ。

つづく。
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コメント

私も確かに、子どもたちにお金を渡すの躊躇していました。「この子の将来のために良くない!」とか思って。でもだんだんと考え方が変わってきました。彼らにとっては将来よりも今日生きることが大切なんだよね。でも、そのあと、20人に囲まれたら、つらーい気持ちになるかな。
anaさんは、子どもたちとつくる関係がとても自然で、会話から子どもたちのイキイキした様子が感じられます。「かわいそうな貧しい子」というイメージから解放してくれます!実際は一般に伝えられるイメージが固定されすぎてるんだよね。
2006/09/24(日) 14:12:37 | | #-[ 編集]
>名なしさま。
子供たちは本当にたくましく生きています。
涙をうかべて泣いているような子はいません。
日々の大変な生活の中からも楽しいことをちゃんと見つけて、たくましく生きているんですよね。
2006/09/25(月) 22:00:15 | |ana #-[ 編集]

たしかに物乞いに囲まれると,戸惑います。日本は物乞いをみなくなって久しいので,対応する倫理を失ってるからでしょうか。

だから日本では乞食になれずホームレスになるのだ,と誰かが書いたような。
2006/09/29(金) 18:36:05 | |mapouka #-[ 編集]
>mapoukaさん
私はこちらの感覚にすっかり慣れてしまいました。
割と高い頻度で少ない額のお金を渡します。
他の日本人から見たら「なに!この人!?」と思われるかもしれません。

日本は確かに「乞食」という商売は成り立たないでしょうね。
2006/10/01(日) 17:39:57 | |ana #-[ 編集]
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